

(ネタバレ)
何でもターセム監督は、CGを使わないこの映画を撮りたかったみたいです。
全てのロケ地で実際に撮影した映像が使用されているって事で、ツタヤオンラインのインタビューでは「一番苦労したのは”階段”のシーン」だとか。こればボクのお気に入りでもあります。
シーンは蝶の羽を模した毛皮のコートを着たチャールズ・ダーウィンが、彼の相棒、猿のウォレスが撃たれる別れのシーン。オモチャの兵隊の様に、次々に鉄仮面の兵隊が階段を降りて(登ってかも?)来ますが、壮観です。実際のロケ地は調べきれていないのですが、行ってみたいです。
ブルーシティーのシーンも良かったです。こちらはインドのジョードプルって所で、建物の壁が青く塗られ「ブルーシティ」と呼ばれているとか。こんな場所が世界にはあるのか、と思うとホントに世界って知らない事だらけで、摩訶不思議ですネ。
***
作り話の部分は全く素晴らしいの一言ですが、それに対する現実世界=病院のシーンも好きですね。
これも幾つかのウェブや、パンフレットに紹介されている内容なのですが、ターセム監督は、主演のリー・ペイスが「クリストファー・リーヴの様に動けない俳優」と、主演の女の子カティンカちゃんに説明し、彼女は本当にリー・ペイスが動けないと信じてしまった事から、病院の撮影中、「彼は本物の下半身不随」と撮影クルーにも嘘を付いて撮影したとか。
撮影終了後にリー・ペイスが立ち上がると驚きから激怒するクルーもいたそうですヨ。
でもそのカイがあって、彼を気遣う雰囲気がフィルムの写し込まれていると、パンフレットにはありました。
で、ボクの好きなのはラストシーン。これは主演の二人が病院の娯楽室みたいなところで、彼が怪我をするキッカケとなった映画(無声映画)を、病院の皆で観るシーンなんですが、90年くらい前の設定(1915年)なので、なんか映画ものんびりしていて、無声映画なので音楽はその場で演奏だったりして、イイ感じでしたね。
***
結局、人生に挫折した大人が、子供の無邪気さに救われるって話なのかな?と思いました。
No comments:
Post a Comment