
近所の本屋で雑誌をパラパラと立ち読みしていると、フッとあるページで手が止まりました。自分の持っているポストカードの解説があったのです。
ドイツの画家ゲオリグ・バゼリッツの『鷲』("Alder" by Georg Baselitz)です。
***
この絵、去年の秋にドイツに旅行した際、ミュンヘンで(ほぼ)唯一観光出来たモダン・ピナコテークで見つけました。
モダン・ピナコテークは工業デザイン〜20世紀の絵画まで揃えた、とても楽しい&スタイリッシュな美術館です。全く予備知識なくブラブラと美術館を廻り(時間も確かラスト1時間だった様な)、で、見つけた一枚です。
まず目に飛び込んで来た理由は「鷲の上下が逆さま」な事。
天地を逆に見れば、正に大空を悠々と舞う鷲が描かれているのですが、これが真逆に展示されていました。少なくとも美術館で目にした時には、なぜ作者は逆に飾っているのかな?と思っていました。
立ち読みした雑誌の解説を読んで納得です。
これは鷲(=象徴としてのドイツ)が失墜してる様子だったのです。
背景の鮮やかな青と、失墜する鷲。意味はその時には解らなかったのですが、心を魅きつける何かがありましたネ。
***
写真上が正しい配置、下は本当は逆の配置です。

No comments:
Post a Comment